ソニー銀行
MONEYKit
アカウントアグリゲーション(Account aggregation)
アグリゲーションサービス
人生通帳
ソニー銀行はネット銀行の走りの一つである。マネーキットと名づけた操作画面を用意して使いやすくする工夫をした。マネーキットはだからソニー銀行の代名詞にもなっている。またポストペットというキャラクターを用意してメールサービスなどネット銀行に相応しい環境づくりに取り組んだ。いずれも差別化としては不十分。いずれも必ずしも優位点と言えないこともある。
外貨預金の金利・交換レートを他社より有利にすることでハイエンド層の取り込みを図った。これはソニー銀行のポジションを明確にしてブランド確立に貢献。今現在の優位点は知らないが、他者より悪い条件にはしていないだろうと思う。
最近の大きな成果は人生通帳というアグリゲーションサービスの提供。金融資産の分散化は投資家の常識。特定の金融機関の中で分散投資もいいが、気休め的ではあるが金融機関そのものも分けておきたいという心理は働く。その全てがネット対応になっている現在、統括的に管理できるアグリゲーションサービスの存在は重要だ。
先行したのはマイクロソフトマネー(Microsoft Money)。これは上出来だった。国内限定サービスか世界で展開していたかは不明だが先見の明ありと思わせる取り組みだった。毎年バージョンを後進するので、年に1回ソフトを買う羽目になっていた。安いソフトでもなかった。
今ならマイクロソフトのクラウドサービスの一環だろうが、数年前にあっさり撤退した。有料ソフトなのし撤退と言うのは余程の頓珍漢なビジネス設定だったのだろう。しかも、他社に引き継ぐでもない中止だから非常に無責任な幕引きだったわけだ。このころからマイクロソフトの勢いも失っていたかな。
マイクロソフト以上にアグレッシブな取り組みでアグリゲーションサービスを展開したのがSBI証券の提供によるマネールック(MoneyLook)です。普通の金融資産のほかに電子マネーとかポイントとか幅広い取り組みは重宝する。手当たり次第に対応をしているからサポートサイト数は多いが、競合関係にある企業サイトの取り組みは不十分。
マネールックはWEB版に切り替えるタイミングで第三者の事業体に移管されたが、SBI証券という後ろ盾がないと信頼性に乏しく、SBI向けバージョンは別に設定されるなど混乱している。根本的にはWEB版の出来が非常に悪いのがどうしようもない。重要な情報を扱うソフトサービスでのトラブルは一度でも発生すれば不安になるものだが、頻繁にトラブルを繰り返す出来では継続利用は無理。
ここへ来て、俄かに注目されているのが、ソニー銀行が提供する人生通帳。ソニーブランド、銀行ブランドのサービスだから信頼性は高い。サービスサイトもそこそこ充実している。とは言え、その本体はNTTビズから提供されているもの(
AGURIPPAアグリッパ)でどの部分がソニー銀行独自の部分かは分からない。NTTビズはMONEX証券にも提供している。
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要注意
ソニー銀行MONEYKitのログインパスワードの長さは6桁~8桁 に指定されている。今時8桁では全然少ない。セキュリティに対する取り組みは相当低いと思われる。ソニーグループが時々セキュリティ事故に見舞われるがその要因はこういうところにある。ソニーの社員自身がソニー銀行を使っていないのだろう。またハードウエアのワンタイムパスワードを使っているがトラブルを経験していないのかな。こんな厄介なものを今時どうして使うんだろう。シティバンクもそうだけど同期ずれの問題をどうやって解消しているのだろう。
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