書籍宅配のアマゾンが流通界の巨人になり、電子書籍の牽引車になって、その端末として売り出したタブレット端末がキンドルだ。電子ブックリーダー専用機から、汎用性のあるカラータブレット端末までバージョンが展開されている。
アンドロイド端末。電子ブック関連ソフトの充実はあるだろうが、そういうものは普通のタブレットでも似たようなものが搭載されているので、本質的な意味でキンドルを特徴付けるものになっていない。
キンドルの最大の特徴はビジネスモデルの違いと其れによる端末価格の安さだ。
グーグルが広告をビジネスモデルに取り込んでマイクロソフトを追い落とすようなアプローチをしたのと似ているともいえる。
キンドルは電子ブックが売れればよいのだ。端末は只でも電子ブックで稼ぐなら本望。電子ブックで気に入ってもらえれば普通の書籍も購入してもらえる。
超安い端末⇒安い電子ブック⇒本物のブック
これが基本的なビジネスシナリオ。端末で利益を上げる必要もないし、目的も持っていない。
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キンドルの課題は他社のタブレット端末に比べてアプリの数・魅力が少ないこととされ、アマゾン自身も認めている。しかし、それは正しくない。
- (1)不足するのは電子ブックをとことん楽しむアプリだ。普通のアプリベンダーでは積極的にやらないキンドルならではの、アマゾンならではの電子ブックに特化したアプリの企画開発は急がれる。
- (2)出先は小さなモニターでも自宅では大きなモニターで本を読みたい。その辺のIOサポートが必要だ。読み上げリーダー、児童ページ送り、関連コンテンツの自動スライド表示。
- (3)一般的なアプリの不足はアプリベンダーの供給を待てばよい。時間の問題だ。
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