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基本的にファンド(投資信託)は投資先の成長に連動して自らも成長していくもの。
従って決算で利益が出たら再投資に回して成長を加速させる。
最も長期的視点においても、目論見が外れて見通しが得られないなら、有望な投資先に鞍替えするのは当然の事。
目論見通りに資産を成長させることが出来たら
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分配しないファンドは収益が再投資に向かうので資産の成長が早くなり有利。
分配するファンドは分配金を受け取るか受け取らないかを選択できる。
分配金を受け取らない=再投資なので早い資産成長が期待できる。
分配金を受け取るのは原資が増えないので資産成長は遅くなる。また分配金には税金が掛かるので、一旦分配金を受け取ってからの再投資では損失が大きい。
とは言え、年金の捕捉に分配金を使う高齢者・退役組も少なくない。目的次第ということだろう。
分配の無いファンドを保有していた高齢者は、分配型ファンドに買い替えることもできる。その入れ換えの手間とコストは無視できない。証券会社によってはファンドの定期売却というサービスを用意しているところもある。実質的な毎月分配などの形態を実現できることになる。
むしろ、積極的に定期売却サービスを利用する発想もある。勝手に分配されるより、自分でコントロールしながら積み崩すことが出来る。この場合は、逆に意図的に分配金は再投資の設定にしておいても良さそうだ。想定外の現金化を回避できる。
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▶資産成長1:積立フェーズ
- 現役の人。
- 30歳~50歳
▶資産成長2:運用フェーズ
- 現役終盤。リタイア初期。
- 50歳~70歳
▶資産活用:回収フェーズ
- 年金を補填する形で長期安定的に分配・定期売却などにより積み崩す。
- 70歳~90歳
- 「毎月分配」と「定期売却」の両輪運用
- 毎月分配は此処のフェーズで使います。但し、早く退職して退職金も年金も不十分なら運用フェーズの後半から利用する考え方もある。
- 定期売却サービスがあれば毎月分配に拘る必要はない。定期売却はコントローラブルなため毎月分配の不足をカバーできそうだ。
▶資産解消:終末フェーズ
- ファンド資産の売却・解約にて全て現金化。運用時の10%程度。逆に言えば、回収フェーズで90%は実利用に当てる。
- 90歳~99歳
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ケーススタディ:
毎月1万円の積み立て。年12万円。20年で240万円。
これを運用で年2.5%成長させたとして20年で約2倍。最終的に500万円になる。
これを20年掛けて回収するには年25万円/月2万円の売却に相当する。月額(凡そ2万円)は運用最終原資(500万円)の0.4%。